顎関節症

顎関節症とは?

顎関節症

顎関節症とは、顎の関節(顎関節)や咀嚼筋の痛み、顎の運動異常を主症状とする疾患の総称です。「口が開きにくい」「口を開けると音がする」「顎が痛い」などの症状が現れ、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。現代人に増加している疾患の一つで、ストレス社会や生活習慣の変化が要因として挙げられています。

顎関節は耳の前にある関節で、下顎骨と側頭骨をつなぎ、話したり食事をしたりする際に重要な役割を果たしています。この複雑な構造の関節に異常が生じると、様々な症状が現れます。

こんな方におすすめ

こんな方におすすめ
  • ・口を大きく開けることができない方
  • ・顎を動かすと「カクカク」「ジャリジャリ」と音がする方
  • ・顎の関節や筋肉に痛みがある方
  • ・食事の際に噛みにくさを感じる方
  • ・朝起きた時に顎が疲れている、重い感じがする方
  • ・歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方
  • ・ストレスを感じることが多い方
  • ・頭痛や肩こりが慢性的にある方

当院の顎関節症治療における特徴

当院の顎関節症治療における特徴

ボトックス治療による筋肉の緊張緩和

当院では、ボツリヌストキシン(ボトックス)注射による顎関節症治療を行っています。咀嚼筋にボトックスを注入することで筋肉の過度な緊張を和らげ、歯ぎしりや食いしばりによる症状の改善を図ります。従来の治療法で改善が見られない場合の有効な選択肢です。

精密な診断による個別治療

高倍率ルーペやマイクロスコープを使用した精密な診査により、患者様一人ひとりの症状や原因を詳しく分析。それぞれの状態に最適な治療プランを立案いたします。

包括的なアプローチ

顎関節症は複合的な要因で発症することが多いため、マウスピース療法、咬合調整、生活習慣の改善指導など、総合的なアプローチで治療を進めます。

将来的なスポーツマウスガード対応

今後、スポーツマウスガードの取り扱いも予定しており、スポーツ時の顎関節保護や外傷予防にも対応してまいります。

顎関節症の主な症状と分類

顎関節症の主な症状と分類

開口障害

正常であれば指3本分(約40mm)開く口が、指2本分程度しか開かない状態。筋肉の緊張や関節円板の位置異常が原因です。

関節雑音

口の開閉時に「カクカク」「ポキポキ」といったクリック音や、「ジャリジャリ」「ゴリゴリ」といった摩擦音が生じます。

咀嚼筋痛・関節痛

顎の筋肉や関節部分の痛み。朝の起床時に特に強く感じることが多く、慢性的な頭痛や肩こりの原因となることもあります。

顎関節症治療のメリット

顎関節症治療のメリット

痛みの軽減

適切な治療により、顎の痛みや頭痛、肩こりなどの関連症状が改善されます。

機能回復

口の開閉がスムーズになり、食事や会話が楽になります。

生活の質の向上

症状の改善により、日常生活のストレスが軽減され、快適に過ごせるようになります。

根本的な原因への対応

歯ぎしりや食いしばりなどの根本原因にアプローチすることで、再発を予防できます。

顎関節症の治療方法

顎関節症の治療方法

ボトックス治療

咀嚼筋へのボツリヌストキシン注射により、筋肉の過緊張を緩和します。歯ぎしりや食いしばりが強い方に特に効果的で、注射後数日から効果が現れ、約3〜6ヶ月持続します。

マウスピース療法(スプリント療法)

夜間装着するマウスピースにより、歯ぎしりや食いしばりから歯と顎関節を保護します。筋肉の緊張緩和にも効果があります。

咬合調整

噛み合わせの不具合が原因の場合、歯の形態修正や被せ物の調整を行い、バランスの取れた咬合を回復します。

理学療法・運動療法

顎関節の可動域改善のための開口練習や、筋肉のマッサージ、温熱療法などを指導いたします。

生活習慣の改善指導

生活習慣の改善指導

食生活の注意点

硬い食べ物を避け、小さくカットして食べる、片側で噛まないようにするなど、顎関節への負担を軽減する食事方法をお伝えします。

日常生活での注意事項

頬杖をつく、うつ伏せで寝る、ガムを長時間噛むなど、顎関節に負担をかける習慣の改善をアドバイスいたします。

ストレス管理

ストレスが歯ぎしりや食いしばりの原因となることが多いため、適切なストレス発散方法についてもご相談に応じます。

当院での顎関節症治療の流れ

当院での顎関節症治療の流れ

詳細な問診・診査

症状の詳細、発症時期、生活習慣などについて詳しくお伺いし、口腔内診査、顎関節の触診、開口量の測定を行います。

画像診査

必要に応じてレントゲン撮影を行い、顎関節や周囲組織の状態を確認いたします。

治療計画の立案

診査結果に基づき、患者様の症状や生活スタイルに適した治療計画をご提案いたします。

治療開始

マウスピース作製、ボトックス注射、咬合調整など、選択した治療を開始いたします。

経過観察・調整

治療効果を定期的に評価し、必要に応じて治療内容の調整を行います。

メインテナンス

症状の改善後も、再発防止のための定期的なメインテナンスをお勧めいたします。

予防とセルフケア

当院での顎関節症治療の流れ

意識的な脱力

日中に歯を食いしばっていることに気づいたら、意識的に力を抜きリラックスしましょう。

適切な睡眠環境

質の良い睡眠は筋肉の緊張緩和に重要です。枕の高さや睡眠姿勢を見直しましょう。

定期的なストレッチ

顎や首の筋肉を定期的にストレッチし、緊張をほぐすよう心がけましょう。

顎関節症は適切な治療により改善が期待できる疾患です。症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。患者様一人ひとりの状態に合わせた最適な治療をご提案いたします。